2018年9月19日水曜日

エコなテイクアウト 試行錯誤。(長文です)

今年5月の終わりごろ、お持ち帰りの際、容器を持参してもらえるようポイントカードを発行してきました。プラスチックの使用を減らすために、あん庵ができることから始めようと。プラスチックに代わる、エコなテイクアウト様の容器を見つけるために、いろいろ調べてきました。



三歩進んで二歩下がる。
バッガス(Bagasse)という材料で作られた容器を先週から使い始めました。
プラスチックの容器に代わるものが見つかったと思って、使い始めたのですが…。

Bagasseというのは、サトウキビを絞った後の搾りかすからの繊維とその繊維からできたセルロースというものを混ぜて作った容器です。お砂糖をたくさん使う和菓子屋としては、これ以上にぴったりな資源はなかろうと、嬉々として調べ始めました。コンポストで分解され、自然に返ることができます。容器として、電子レンジに使うこともできます。購入する際に、カレーやヌードルに使うことができるとの事で、購入しました。

が、まず、問題が、液漏れがすること。ぴったりとふたが閉まっていれば、水も漏らさないのだけれど、カレーやヌードルを詰めると、その重量で箱がゆがみます。ふたがぴたりと閉まらなくなるのです。解決策として、輪ゴムを使ってふたを閉めたのですが、やっぱり液漏れは防げないのです。

そして、蒸気を通します。中のものが蒸気でべちゃっとならないと聞こえはいいのですが、反対に言えば、中のものが乾くのです。米が箱の側面にくっついてしまうこととなり、お米一つぶまで食べてほしいのに、あまり食べやすくないという難点が発覚しました。

と、いうことで、このバッガスでできた容器、サイドメニューのエビフライや餃子を入れるのに使い続けますが、残念ながらカレーやランチメニューは元のプラスチック容器を使うこととなります。一時的にね。また、負けずに新しいエコな容器を探し続けます。それまで、申し訳ないですが、またご協力お願いします。

容器を持参してもらえると、プラスチックの使用を減らすとともに、あつめて飲み物やお食事が無料になるポイントカードにポイントが溜まっていきます。ただし、容器は持参されたそのままで食べ物を詰めさせてもらうので、きれいに洗ってからご持参ください。

PET…一応は一番リサイクルされているはずのプラスチックなんだけど…
されてませんねぇ。
実際に、回収はかなりされてはいるみたいなのですが、回収されてからなかなかリサイクルされていないので、疑問は残ります。
まず、一昔前は、PETを同じ食べ物に使えるほどのグレードにリサイクルするのは難しくお金もかかるということで、回収後は主にフリースなどの洋服のリサイクル原材料として使われていました。が、今じゃそのフリースに使われる繊維もマイクロプラスチックとして、食物連鎖の中に紛れ、人間が消費する食べ物の中にも潜んでいるという事が発表され、避けるべきだという声が上がり始めています。

あん庵は前々からセルロースでできたフィルムで和菓子を包んだり、ワックスペーパーで冷凍保存をしたりしてきました。どちらも虫や微生物によって、早いと12週間で水と二酸化炭素に分解されます。しかも、コンポストに入れない限り、リサイクルだってできるそうです。(ただし、いつものプラスチックの問題として分別が難しい。)

今回、このセルロース等のバイオプラスチックからできた100mlの容器やストローを購入しました。こちらも、12週間で分解されるそうです。

スムージーの容器は、バイオプラスチック製の物が見つからなかったので、rPET(リサイクルされたPET)を使っています。これも、容器を持参してもらえると、コーヒーや抹茶ラテと同じで、ポイントカードにスタンプ押します。容器は口の広いもので、9オンス、270ml入る容器をご用意ください。

えーっと、在庫はどうなった?
さて、今回あれよあれよといううちに、プラスチック全面否定の改革が起きたわけですが、あっという間に大手のコーヒーショップやパブでプラスチックのストローから紙のストローに取って変わりました。宣伝効果、絶大ですよ。特に環境問題に敏感なブライトンの人たちなので、紙のストローが置いてあると、「ここは環境問題にいち早く取り組んでいるカフェだ!」と、思うわけなのです。

そこで、疑問に思ったのが、そんな大手なら、一か月やそこらでなくなってしまう在庫しかないはずはない。じゃ、その紙ストローにとってかわられてしまったプラスチックのストローはどこへ行ってしまったのか。

おそらく業者に返品されたのでは?いや、業者は大量のプラスチック製のストローを理由もなく返品として受け付けるのか?そして、行き場のなくなったストローはどうなるのか?

次々に疑問が湧き出てきます。
そして、怖い考えに行きつきます。

「一回しか使用されないプラスチックをまず減らそうと、生まれた紙ストロー。代わりにすでに在庫として購入されていたプラスチックストローは、一度も使用されずに捨てられるのか?」

一度作ってしまったものは、後戻りができないのが石油由来のプラスチック。
あん庵にもまだ、在庫が残っています。
回収して捨てる、のではなく、例えば燃やして発電に使うとかしている業者がいたら、教えてください。微々たるものですが、私の持っているすべてのプラスチックストローを送ります。

それでなければ、他の使い方でどうにか在庫のストローを使い切る方法を考えます。
結果は後日…。
元グラフィックデザイナーの血が騒ぐ!
こうご期待です。

なので、やっぱりマイ弁当箱に、マイタンブラーそしてマイストローなどなど、持ってきていただけるととっても嬉しく思います。引き続き、ご協力お願いします!







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