2018年10月18日木曜日

大阪のあん庵さま、大変失礼いたしました!

翌朝、起きて朝ごはん。
皆さんが起きてきてハッと気づく。

がーん、朝ごはんの買物も忘れてた…。

イギリスといえば、Full English Breakfast.
しかし、買い物を忘れていた私は、トーストすらも足りない状態で…。
とりあえず、形になるように家にあるだけのシリアルの箱を並べてみて、フルーツバスケットを作り、コーヒー&紅茶、トーストに付けるバター(マーガリンも容器の底に残っているぐらい…。)とジャムなどを用意してみた。が、やっぱり寂しかったので、少しはコンティネンタル・ブレックファーストの雰囲気が出るかと、ハムとチーズ、そしてレタスをテーブルに並べてみる。

あまりのおおざっぱさに、女将さんの失笑を買う。

昨晩、さらっと、
「あ、今回持ってきた道具や材料は全部置いてきますから。」
と、師匠のものすごい太っ腹な発言のショックから復活できていない私の脳みそは、やっぱり朝ごはん時でも全くの使い物にならず、その場で気を利かせるなんて芸当がとてもできる状態でなかったのです。(言い訳)

朝から元気のいい師匠と女将はさっさと朝ごはんを食べてしまうと、近所の16世紀に建てられた村の教会まで散歩に出かけて行かれた。そして、皆さんが朝ごはんを食べ終わるころに、ブライトンの駅までお送りする時間に。

9時半ブライトン発の電車に乗り、ロンドンビクトリアで昨日講習会に来てくれていたときえさんに案内役をバトンタッチするため…が、ラッシュ時間に車を運転し慣れていない私はやっぱり時間に遅れ、皆さんは一本遅い9時48分発の特急列車を使ってビクトリア駅へ行くことになりました。特急列車なら、9時半発の電車に追いつくんじゃないか、なんて考えながら。イギリスじゃ、そんなことありません。しっかり途中で前の電車が出るまで待っています。

皆さんとお別れをした後、ときえさんと電話で何時にビクトリアにつくのかなどの詳細を話し、私はそのままブライトンのあん庵カフェへ。もちろん、お仕事です。

**********

そんなこんなで忙しい一日が終わり、家に帰って主人がボソッと一言。
「ダブルのソファーベッド、たたんであるけど、まさか、使わんかったんか?」
と。

は?
いやいや、私が皆さんを連れて帰ってくる3時までにベッドを作っといてって、頼まへんかったっけ?

「確認しなかったんか?」
と、しれっという主人。

血の気がさーーーーーーーっと引くとは、この感覚かぁ、と思いながら、前の晩に「この布団のカバー、乾いたら下のダブルベッドの布団にかけといてなー。」といって、洗濯して物干しにかけたままの布団カバーを見る。

ちょ、ちょっと待ってぇな。
次の瞬間、首から上にどんどん血が上って、ショックで顔が沸騰してくる。

も、もしかして、師匠、床でねた?

 あの、プレゼントの山の末の何たる鬼のような仕打ち。

「いやぁ、イギリスの家にホームスティさせてもらえる、貴重な体験したよ。」
という、師匠の言葉はこのことを含んでいたのかーーーー!
うぉぉぉぉぉぉぉ。     
   orz
何たる失態。
できる事なら、月曜日の朝5時に時間を戻してもう一度やり直したい気分でいっぱいである。気づいてすぐに師匠に謝罪のメッセージを送ると、
「おもてなし、いっぱいしてもらったから、本当にありがとう。イギリス風がよかったよ。」
とのお返事が。いや、イギリス風でも、普通はもっとベッドはちゃんとしてます。本当に申し訳ない。師匠、良い人すぎます。女将さんも、辛抱強すぎます。

言い訳をさせてもらうなら、講習会で日本の雰囲気を出して皆さんが座れるように、土日に突貫工事で小上がりを作っていたから。思ったより時間がかかって、日曜日の夜9時頃までトンカンやっていました。いや、そのトンカンやっていた部屋が、師匠ご夫婦が泊まってもらった部屋で、朝にヒースローに向かう時はまだ木材やら木くずやらが床に転がっており、ベッドが開けない状態だったもので…。
すべて、うちの主人の責任です。(開き直って責任転換)

今さっき、師匠からご自宅に到着したというメッセージを受け取りました。
次は、リベンジで絶対にベッドを確認してからお迎えします。なので、これに懲りずにまた来てください。次は、お約束のハイソなマナーハウス又はお城でハイティーごちそうします。いえ、させて下さいぃぃぃ。

***************
大阪のあん庵さんのサイトです。
お近くに行く際は、
私の代わりに必ずお師匠と女将さんに礼を尽くしてから、
和菓子をお求めください。

自家製あんで作る、ローカルな食材をたくさんん使った美味しい和菓子のお店です。
*************
  • 和菓子工房あん庵本店
  • 大阪府羽曳野市羽曳が丘西1-4-53
  • 営業時間: 9:00~18:00
  • 定休日: 水曜日
  • tel: 072-950-1122

  • 和菓子工房あん庵富田林喜志店
  • 大阪府富田林市喜志町3-10-5
  • 店舗営業時間: 9:30~19:00
  • カフェ営業時間: 10:00~19:00(L.o.18:00)
  • 定休日: 水曜日
  • ※水曜が祝祭日やイベント日と重なる場合は営業
  • tel: 0721-25-1102



大阪のあん庵さま、勉強になります!

カフェから車を飛ばすこと20分、自宅に到着。荷解きをしてもらい、少しばかりリラックスしてもらうため、2つの客室にご案内。一つは大きなダブルのソファーベッドがある部屋と、もう一つはシングルと折り畳みのシングルベッドのあるツインの部屋。

米粉、餅粉、餡子、練り切り餡、砂糖、醤油にみりん、寒天、鍋、三角棒に木型、そして絹の茶巾などなど…出てくる出てくる…。本当に何から何まで日本から持ってきてくださったのです。

会場はいつも私が和菓子を作るのに使う二階の台所でなく、一階のオープンの広い台所。なので、道具はいちいち二階から持ってこなくてはいけないような、手際の悪いスタートとなってしまいました。

が、ボチボチ生徒さんがそろうと、ビシッと作務衣に着替えて師匠と皆様が参上。か、かっこいい💛









生徒の皆さんは、普段からお菓子や和菓子を作ったりしている人たちだったので、少しぐらいの専門用語ならわかるはず…。と思ったら、やっぱり過去の経験などを踏まえた質問を中心にどがどんどん出てきました。学ぶ方も熱心なら、教えてくださる師匠と女将さんも真剣に何事もきちんと質問に答えてくれました。私も横から生徒としてたくさん学ばせてもらいました。

まずは、みたらし団子から。





 

ただ団子粉をこねて蒸した団子をくしに刺してたれをかけただけ、なんて大間違い!一つ一つの手順に愛と手間がこもってます。団子粉の配合から、火の入れ方。今回はあまりイギリスの一般家庭では蒸し器がないということで、電子レンジで作る団子の作り方を教えてもらいました。丸めるとつやつやの美しい真っ白な団子がたくさんできました。
たれを作るのも、昆布茶の昆布からだしをとったり、特選のお醤油を使ったり、みりんを使ったり、みりんのアルコールを飛ばすのも、とろみをつけるのも、何から何まで細やかな気の使いようは、本当に私が学ばなければならないことだらけ。

そして、時間も押してきたので、お団子に焼き目を付けてもらっている間に上生菓子で三色の練りきりで作る茶巾絞りの「紅葉」と三角棒の使い方の応用ができる「桜」の作り方を教えてもらいました。





ここでも、本当に細やかな気配り、小さなこともしっかり気を付けて、練り切り餡を使った基本的な細工方法を教えてもらいました。

おっと、いきなり練り切り餡に目がない娘が乱入。「桜」を一緒に作ったら、なかなかのでき…と言っている間に口の中へ…。「おいしー💛」と、ローティーンの娘はまだまだ花より団子だったようで💦

そして、最後にお茶を飲みながら歓談。作ったお菓子を食べたりお持ち帰り用に包んでいると、大きな練り切り餡と細工用のはさみを取り出した師匠が、ピンクの練り切り餡に包んだあん玉を逆さまにしたビンの底に張り付けた。


こ、これはまさしく、和菓子技能検定一級の技! 
あれよ、あれよ、とどんどん進み、あっという間に大輪の菊が咲きました!
もう、目の前で真ん丸だったものがこんなにも美しくなる、魔法のようです。

この大輪の菊、食べるのがもったいないので、現在冷凍庫の中です。次、カフェでイベントがある時に皆さんにふるまおうと思うので、お楽しみにー。

まだまだみんなたくさんお話はしたかったのですが、時間も遅くなっていたので、講習会はお開きになりました。

*************

が、この機会をのがしてなるものか、と私。
そのあと、2,3私がずっとトライしてうまくいかなかった和菓子などの講習を、眠い目をこすっている師匠と工場長のけいこさんに無理言って続けてもらい、なんと、気が付けば夜の9時。

やばい、晩御飯を全く考えてなかった!
出前を取るか、近場のパブに行くか…。しかし、月曜の夜、ほとんどのパブのご飯は9時で終わってしまうし…。と、いうわけで、無理やりローストを夜遅くまで出しているパブに連れて行ったのでした。

空を見上げると満点の星空。まー、田舎なので、星がよく見える。師匠と工場長はカメラを持って大興奮。どうも、緯度が高い関係で、日本と星座の見える角度が違っているそうな。(23年住んでいてまったく気づかなかった。幼少のころは、明石の天文科学館でプラネタリウムに度々通っていたというのに💦)

*************
帰宅し、皆さんがそれぞれの部屋へお休みに入ると、知恵熱が出そうなぐらい脳みそがつかれていた私も早々に寝床に入るのでした。

…その時はまだ、脳みその血が沸騰するぐらい恥ずかしい失敗をしてしまったことに、まだ私は気づかないで…。
***************
大阪のあん庵さんのサイトです。
自家製あんで作る、ローカルな食材をたくさん使った美味しい和菓子のお店です。
*************
  • 和菓子工房あん庵本店
  • 大阪府羽曳野市羽曳が丘西1-4-53
  • 営業時間: 9:00~18:00
  • 定休日: 水曜日
  • tel: 072-950-1122

  • 和菓子工房あん庵富田林喜志店
  • 大阪府富田林市喜志町3-10-5
  • 店舗営業時間: 9:30~19:00
  • カフェ営業時間: 10:00~19:00(L.o.18:00)
  • 定休日: 水曜日
  • ※水曜が祝祭日やイベント日と重なる場合は営業
  • tel: 0721-25-1102








2018年10月17日水曜日

大阪のあん庵さま、ぶらいとんあん庵へようこそー!


大阪のあん庵さんから連絡をいただいたのが、3,4年前。
大阪のあん庵さんに訪問したのが、2年半前。
そしてとうとう…
大阪のあん庵さんが
ブライトンのあん庵に来てくださいましたー!

しかも、ありがたいことに、ワークショップをしてみたいとの申し出をいただき、私ともども、あん庵で手伝ってくれているスタッフと月曜日の夕方という不便な時間帯にもかかわらず来てくださる数人の方々に声をかけさせていただき、9人の小さなグループで和菓子教室を開いてもらこととなりました。

場所と時間の関係で、もっとたくさんの人に経験してもらいたかったのですが、以前あん庵の和菓子教室を2回とも受けてくださった方々、ケーキ作りやお菓子作りに興味があり力を入れている人たちに声をかけさせてもらいました。しかも、声をかけさせてもらったのが、いろいろ計画が本格化した2週間前だっとという…。かなりのドタバタでの生徒募集でした。今回、声がかけられなかった方、すみません。次回必ず!

**************

15日月曜日の朝、ヒースロー空港にお迎えに上がりました。6時半の到着ということで、8時に着けば大丈夫、と思ったら、思いのほか入国審査がスムーズに進んだらしく、お待たせしてしまうことに。

お迎えしたメンバーは、和菓子の師匠兼店主の松田さん、マネージャーで松田さんの奥さんのみほさん、そして松田さんの右腕でお知り合いのきっかけになってくださったけいこさん、そして、あん庵2号店のべーカリー専門のあけみさんの4人です。

日頃の行いがいいからなのか、ラッシュ時間にも関わらず、2時間足らずでブライトン入りすることができました。
あいにく、空はどんより曇っており、とりあえず、ブライトンの町並みを見てもらおうと、レーンなどを練り歩きました。
時は月曜日の朝、ブライトンが一番静かな時間です。人通りもなく、街は週末に切れたストックを充たすための配達トラックだらけ。ブライトン人の自由奔放さがなかなか現れない情景に少し焦りを感じる私。

ブライトンで見せたかったものその一。
ブライトンのアートで賑やかなノース&サウスレーンの街並み。時間的に失敗に終わりました。😢でも、アート感は感じてもらえたはず…。

ブライトンで見せたかったものその二。
ベジタリアンとビーガンの需要。てんぱってて、詳しく紹介できませんでした。😢

ブライトンで見せたかったものその三。
外国かぶれ、いや、海外の物も寛容に受け入れるあまりイギリスらしくないブライトンさ。これは、ロイヤル・パビリオンでしっかり印象付けられたはず。(中に入る時間はありませんでしたが。)しかし、そのすぐ横の美術館とカフェが月曜閉館で、紹介すらできなかった。😢
そのまま歩いて、地元の人たちに人気の「Mock Turtle」へ。お茶とケーキをたべながら、窓にしっかり「Vegan」のサインに目が行く。おおお、とりあえず、「その二」は✔…?

ブライトンで見せたかったものその四。
海岸やピア(桟橋)からの大西洋とそれを見ながら食べるフィッシュアンドチップス。
丁度、ピアを歩いているうちに雲が晴れてきて、ものすごく強い日差しが差してきました。ブライトンのカモメ飛び交う青空の下、イギリスの一日の気温の変化を体験してもらえたので、これはラッキー。いえ、皆さんの日頃の行いがいいので、神様がボーナスをくれたのです。👌


ブライトンで見せたかったものその五。
あん庵ブライトンの店。
閉店間際に間に合い、何とか常連のヒューとともに写真撮影。
店とお客様の近さの雰囲気は味わってもらえたかも…。

************
ここで使わせてもらった写真はすべて、あん庵の方々の写真。彼らは写真もプロ並みで、そこここで高そうな数台のカメラやレンズをほっぽり出して被写体を追っかけるので、たまにひやひやさせてもらいました。素敵なあん庵の写真もたくさんとってもらえました。
写真が苦手な私はカメラを持たないどころか、携帯すらも車に忘れてしまってましたので、本当に感謝の気持ちばっかりです💦

そして、ワークショップ会場の我が家へ向かいます。





2018年10月3日水曜日

10月の和菓子とイベント

イギリス南部はお天気が続いていますが、陽の光はすっかり秋です。
が、少々残念なのが、気温の上下が激しかったばかりに、紅葉があまりうまくいっていないような気が…。桜の葉っぱ、普段はちゃんと赤くなって、茶色になって、落ちるのですが、今年は、緑のまま周りが枯れたようになり落ちていっています。

しかも、ショックなことに、近所の栗の木、気づかないうちに全部栗が落ちてなくなっていたじゃないですか!がーん。

なんか、前途多難な秋です。

**************
10月の和菓子

うさぎ饅頭 1個£1.50

今年の十三夜は10月21日です。十五夜を見た人、片見月とならないように、この日も空を仰いでください。うさぎ饅頭はこの日まで店頭に置く予定です。小麦粉、グルテンを含みます。








みたらし団子 1本£1.50
引き続き、人気のみたらし団子、置いてあります。お買い上げの際、10分ほど蒸す時間をいただきます。たれに小麦粉、グルテンを含む醤油を使っています





黄身時雨 1個£1.50
長雨の後のからりと晴れた青空の下、乾いた地面にできるひび割れを表す和菓子です。
卵黄を使っています







三色団子 1本£1.50

どら焼き こしあん、つぶあん、抹茶あん、各£1.50

大福 こしあん、つぶあん、各£1.00

**************

10月のイベント

今月はいたって静かです。
4日(木)お好み焼き&ナイトカフェ
     お好み焼き用の鉄板はテーブルを予約してください。
11日(木)お好み焼き&ナイトカフェ
     お好み焼き用の鉄板はテーブルを予約してください。
18日(木)お好み焼き&ナイトカフェ
     お好み焼き用の鉄板はテーブルを予約してください。

22日(月)より26日(金)は、ハーフタームのため、臨時休業する場合があります。こちらで事前にお知らせしますので、ご了承ください。
 
29日(月)~11月2日(金)ハロウィーン&Day of the dead 特別メニュー、あります。

*****************
日本人の秋の味覚として、キノコがあります。
キノコのカレーなど、期間限定のメニューが出ますので、店頭のブラックボードを見てくださいね。