10年のマイルストーンを超えて、周りを見てみて、気づきました。
10年前の景色と全く違う。
思えば、和菓子をイギリスで作り始めて16年になります。
作り始めた理由は、自分がおいしい和菓子を食べたかったから。
和菓子を売り始めた理由は、一度作ると自分一人ではとても食べきれない量ができ、友人や周りの日本人から「売ってー」といわれ、気をよくしたため。
2008年、地元のフードフェスティバルに出店したら、大福を見ながら「なぜ、小石を売ってるの?」とか、羊羹を見ながら「なぜ、石鹸を売ってるの?」とか、言われました。で、物は試しと、食べてみてもらうも、反応は難しく、いつもサンプルを渡すときに吐き出せるように紙ナプキンもお渡ししておりました。( ´∀` )
かなり新進的なブライトンの人たちでさえ、そんな反応でありました。
だから、屋賃や人件費を払うには、その時ちょうどはやり始めていたチキンカツカレーをメニューに取り入れ、地元の生魚が食べられない人にも食べやすい日本風のランチを提供しなくてはならなかったのです。
時がながれ、和食がユネスコ無形文化遺産になったと思ったら、餅アイスがもてはやされ、日本に旅行や仕事で滞在したことのある人が、アニメで登場人物たちがおいしそうに食べているのを見て、三色団子やどら焼きが売れていくようになりました。そして、あん庵で出すお昼も、週替わりランチには少し日本家庭料理を組み入れたりしたら、予想外の皆さまの反応!
ランチだけでなく、人によっては、昔ながらの和菓子であればあるほど、興味を持つ。コロナ禍の真っただ中、ロンドンのKew Gardensで行われた1か月の日本についての展示期間に、ありがたいことにイギリスでの和菓子のあり方についての講演や上生菓子の実演などもさせてもらいました。その時に、日本の精神、美術、食、季節、文学、すべてを表せるのが、和菓子であり上生菓子であると説明させてもらいました。今、お抹茶がおしゃれなお店の棚に並ぶようになり、イギリスのスタバでも抹茶ラテが飲めるようになったら、もっと抹茶と合う和菓子に注目が集まることに。
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何が言いたいかというと、
機は熟した!
と、いうことです。
今、お店を手伝ってくれているスタッフとともに、10年温めていた構想を実現できるかも!と。
何って?
甘味処
ですよ。ふふふふふ。
新しいメニューをもうすぐ案内できることとなると思います。
皆様、お楽しみに💓
追伸:サセックス、ロンドン近辺でしたら、和菓子の出張販売も考えています。ぜひ、お問い合わせください。
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