2013年6月12日水曜日

ペルシャ国の旅行の勧め〜その7〜


ヤズに行く前日は、シズダベダル

これは13日目という意味で、イランのお正月の最終日です。どうも、この日が一番祭日のような気がするのだが、店が閉まる。イギリスのクリスマスのように。

なので、ほとんどの人たちは公園なり、親戚の家で一日中食っちゃ寝をしながら、おしゃべりです。でも、テヘランにたくさん親戚のいる旦那の両親はイスファハンには誰もおらず、義理の兄嫁の両親の会食に招待されたのでした。

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さて、ここでもイラン人の豆知識
イラン人の「親戚」という言葉はとても幅が広く、家族の一員の誰かが結婚したら、その家族はすでに「親戚」となります。例えば、兄嫁の両親は親戚だし、兄嫁のいとこの嫁だって、その会食で話す限り、すでに私の親戚らしい。

なので、世界中から、「あなた、私の親戚かも…」と言われることも多々。それで知らない人から声をかけられることもあれば、本当に家族の系図の何処かで繋がっている人を見つけたこともある。で、彼の奥さんも日本人だったから、びっくりなんて…あー、彼女もこのブログを読んでくれているのかな、世界の何処かで。

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これは、テヘランのデパートの入り口に飾ってあったものです。

で、シズダベダルの話に戻るけど、新年の期間、頭文字が「S」で始まるめでたいものを7つテーブルや飾り棚に祭る。ニンニクだったり、コインだったり、ケバブのご飯にかける酸っぱいふりかけのソマフだったり。そして、大抵は大麦なんだけど、種を浅いボウルで発芽させて青々と茂らせたものも祭ります。はイラン語でサブジ。で、お野菜など青いものはサブズと呼ばれて、これも「S」のつくものです。

その新年のお祝いの最後の日に、サブズを水辺に放つのがしきたりなのです。

が、その6で触れましたが、イスファハンの人達の生活の一部のザヤンデルードが例年は新年の間だけでも水を解放するのに、今年は干上がったまま。人の困惑がありありと感じられました。

干上がった川にそのまま放り込む人もいれば、スプリンクラーが飛沫を上げる公園の芝生の片隅において行く人。義理の兄嫁の両親の実家はイスファハンの郊外にあるのだけれど、その道中の高速で道端に落ちるサブズをたくさん目撃した。

そして、隣を走る車を見て、びっくり。

車のボンネットに茂る緑を載せて、高速でバンバン走っているのだ。サブズが落ちたらそれっきり。

なんか、アバウトで新鮮だった。日本人の感覚だと、とりあえず、ありがたいものは神社なりに持っていって燃やしてもらうとか・・・もう、笑うしかなかったよ。

そんなわけで、義理の兄嫁の両親の実家に到着。めちゃくちゃ広い庭で、いろんな植物が植えられていた。その中にはアーモンドや杉の木があるわけで・・・花粉症がひどい我が家系の男ども(義兄含む)はくしゃみに鼻と目から水が出っぱなし。

いざというときの息子用の抗ヒスタミン剤を3人に飲ませ、何とか宴はたけなわ。このときの会食はそれぞれの家庭から一品持ち寄り+手作りのケバブ各種。

キッチンの横の無用な空間の奥に・・・いやぁ、ありました、マイ・タンド~リ。いや、インドじゃないから、オーブンをタンドリとはいわないのか。正式名称がわからんが、ケバブ専用のオーブンが鎮座していらっしゃいました。

一品もちよりのなかには、キャラムポロ(キャベツとラム肉の炊き込みご飯)や、ラムシャンクの煮込み、サラダオリビエ(ロシアンポテトサラダ)などなど、めちゃくちゃたくさんありました。どれもおいしかったー。

腹ごなしに子供たちとドッジボールをはじめ、へろへろになったころ、私よりももしかしてはねっかえりなんじゃないかと思う、妊娠6ヶ月の兄嫁(同い年です。汗)が「よっしゃ、こーい!」と、コートに入ってきた。おなかにもう一個ボール抱えとるやん!
と、突っ込むまもなく、義理の兄嫁のいとこたちにより、

はい、退場~!www

そして、そのあと、アイスクリームやフルーツ、持込みのパイのお菓子にスナック菓子、チョコレートなどなど、食べるものも食べつくして、また、サブズの点々と落ちる高速を戻るのでした。

イランの新年は親戚みんなで食べて始まり、食べて終わるのです。あれ?日本と同じか。

次、ヤズへ話は続きます。

    4 件のコメント:

    1. 面白ーい!!日本と共通点敵な部分も多し??

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      1. 匿名さん、コメントありがとうございます。
        これから、小出しにしていきますがw、アジアの端と端で、似たところ結構あるかもというのが、私の感想です。ただ、言葉を失う部分もありますが。ははっ。

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    2. 15年ほど前の話ですが、仕事でオーストラリアに滞在した時にイラン人の同僚がいて、「イランの新年は毎年日にちが違う」と言うので、「今度の新年はいつ?」と聞くと、「まだ政府が発表していないからわからない」と言われて「???」。そういうものなの?

      それから「サブジ」がらみの話。数年前に夫が同僚のイランの方にいただいた緑色のあざやかなご飯料理(サブジ・ポロ?)を持って帰ってきたことがあったのですが、それがとてもおいしかったです。「妻がすごく喜んでた」と伝えてもらったところ、レシピまでくださったのですが、試作されることなく眠ったまま(笑)。

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      1. そうです。イランは太陽暦ではなく、月のカレンダーで年が変わります。で、新年に生まれたうちの旦那の誕生日も毎年ちょろちょろ変わります。政府が発表しているのかどうかは知りませんが、毎年、年末に旦那の誕生日がいつなのか、インターネットで検索します。

        それは、ディルと一緒に炊いたご飯じゃないですか?うちで結構よく作るので、今度Worthingに歩きに来る時に食べに来てください。

        これまた、後で書こうと思うのですが、イランの料理
        についてです。レシピは時間のあるときに、最後までしっかり読んで置いてください。いざ、食べようと料理をし始めると、とんでもない事になります。笑

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