2018年5月24日木曜日

エコなテイクアウト

ちょっと時間があるので、周りの最近のエコな動向に感じることを。

小さな時から、理科が好きで、特に生物学に興味を持っていた私は、昭和後期の環境変化にいろいろ疑問を持ち続けてきた。

イギリスでグラフィックデザイナーになったことで、ますますパッケージなどに興味を持ち、やってきた課題はなるべく「Reuse」もしくは「Recycle」できるものにつなげていっていた。しかし、あの頃のイギリスの経済はかなり潤っていて、どうも貧乏くさくなる「Reuse」的なデザインは大学の講師から鼻で笑われてきた。

卒業後、そんなデザインを気に入ってくれたのが、某スピーカー会社の国際営業部の課長(アイルランド出身の女性)であった。彼女は私の大学時代の作品や案を大手スーパーに持って行けと促してくれていたが、講師から散々な意見を言われていたので、本気にしなかった。

のちに、講師がことごとく否定した案は今のほとんどのスーパーなどで使われ始め、Recycle Stationなども、スーパーでは当たり前にみられるようになった。

そして今、プラスチックがやり玉にあげられている。

傾向としてはものすごくいいと思う。いつも私が不安に思っていることは、プラスチックとコンクリートの存在。できれば使いたくないけれども、使わなくては生活できないレベルにまで浸透してきている。その今までの便利さを追求してきた生活を真っ向から否定しているのが、今のブループラネット運動=No プラスチック運動である。

そして、最近私が少しでも時間があれば、ネットで検索しているのが、エコなお持ち帰り容器である。現在、あん庵ではプラスチックの容器を使っている。液漏れしない、食洗器OK、電子レンチ使用OKのごく一般的なプラスチック容器である。これを選んだ理由は、Food Standard Agencyからの厳しい規制にみあい、One wayではあるけれども、家庭で食洗器に放り込んでもらえれば、何度だって使えるから。そして、割れたり使え無くなれば、リサイクルに出せる(自治体によるので、自治体に問い合わせてください。)。

一つ困るのが、同じようなプラスチックの容器がいろいろ販売され、混ざると本体と合うふたを探すのに一苦労すること。

現在、植物の繊維でできたほぼ同じような容器の使用を思案中。和菓子を包むセロファンだって、植物の繊維(セルロース)でできているんだから、可能なことはわかっていた。それがどのぐらい値段が下がるか。テイクアウトの容器として使えるぐらい手ごろな値段になるのか。そして、その繊維の使用がSustainableであるか。以前、コーン油で車が走ることの発明が発表されたとき、トウモロコシの需要が多すぎて農家が悲鳴を上げていた。そして、農園を拡張する。すると生態系に影響が出てくる。それでは、本末転倒。

今見ている植物の繊維も今は需要がさほど多くはないので、米を脱穀した後の繊維、サトウを絞り出した後のサトウキビの繊維、竹の皮や繊維など、何かの副産物で賄えられている。これは、エコを考える上でいい考え方だと思う。しかし、需要がそれ以上になった時、今の人間の考え方「足らなくなったら、もっと作れ」では、また間違えた方に行く。

今、プラスチックに代わる何かを作る事も大切だけど、便利至上主義の生活に終止符を付ける運動をもっとしていかなければならないと思う。その一つとして、買い物袋を持参することがかなり浸透してきているのを、うれしく思うのです。

あん庵のランチは、カレーやとんかつソースなど、においの強い物を使うので、もれたら大変…と、プラスチックの袋に入れてきました。現在、ちょっと風変わりな風呂敷を考案中。

これからもずっと、容器を持参してくれたお客さまにはポイントカードのスタンプを押し続けます。お客様の方から、あん庵のオリジナルの弁当箱を作ってくれとリクエストもあります。うれしいです。

エコなテイクアウト、自然を愛でるための和菓子を作ることから始まったあん庵だから、自然をずっと守れる結論が出せたら、と思います。

そして、写真は日本の一番最初のお弁当の形。いや、ここまで戻れとは言いませんよ(笑)。

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