2017年5月20日土曜日

トイレからクレカ事変

なんかね、日本を離れてイギリスに長ーく住んでいると、「No」と言ってしまう日本人になっちゃうんでしょうかねー。

本日、店でひと悶着ありまして、どっと疲れました。
そして、この事件がもとで、私の中で最大の決断が下されることになるのです。

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ことのはじめは、お昼の混む時間が終わって、ほっと一息ついていたころに、ジムからの道中なのか、黒いジャージにスパッツ姿にアクセをたくさんぶら下げたオシャレっぽい女性がお店にやってきた。爪のお手入れもかなり念入りである。

女性「お手洗いを借りてもいいかしら?わかるでしょ、女なら、道端でちょっとってするわけにはいけないこと。」

とか、おっしゃられた。どうも、うちのカフェの周りに行きやすいトイレがないのか、今までにも何度となくトイレを借りに来る人がいました。って、そもそも狭い店内のうちには、お客様用のトイレはなく、従業員が使うトイレはあくまでも「プライベート」な部屋であって、店の物置部屋代わりに使われているのである。
でも、飲食店として、コーヒーや緑茶など、利尿作用の強い飲み物も出しているので、「トイレありますか?」と聞いてくるお客様には気持ちよく使ってもらってはいる。

が、あくまでも使ってもらうのは、お客様どまり。

私「いいですよー、何か、そこの缶ジュースでもなんでもいいですから、うちのお客様にさえなってくれれば、おトイレ使ってもらってもまったく構いませんよー。」と、いつものように答える。

女「ものすごく差し迫っているの、使わせてくれてもいいでしょ?」と、前かがみにかなり切羽詰まった様子。

私「いいですよ、何か購入してくれればね。まぁ、かなり切羽詰まってるようなので、まずはトイレに行ってください、後でお話つけましょう。」と、ドアを開けてあげました。

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彼女がトイレから出てくると、「何を話すの?お金の持ち合わせがないのよ、だから、何も買えないんだけど。」と、まくし立てる。

私「一番安い80pのものだけでも買ってくれると、それでいいですよ。それで、うちのお客様ということになるので。」と、にこやかに、あくまでも礼儀正しく。

女「現金を持っていないのよ、カードも受け付けないんでしょ?」
私「はい、すみません。現金のみのお支払いでお願いしています。申し訳ないのですが、銀行が向かい(距離にして、10歩ほど)にありますけど。」
女「今から行くAldi(歩いて15分ぐらい)でキャッシュバックしてもらってもいいけど、銀行から£1だけなんて、引き出せないでしょ?」
私「いえ、なんでもいいんですよ。おトイレを借りに来られるお客様皆様に、まったく同じことを頼んでいるだけなので。」
女「ちょっと情け(Humanity)をかけてくれって言ってるだけなのよ。Portsladeのこの辺りは、ガラが悪くって、まったくこの辺りに来たくなかったんだけど、たまたま用事で来てね、見た感じ、あなたはいい人だと思ったのよ。」
私「ありがとうございます。でも、ここは公衆トイレでありません。私としては、まず最初に切羽詰まっているからということでHumanityで、おトイレを使ってもらいましたよね?申し訳ないのですが、おトイレを借りに来られる方皆様に、同じようにリクエストしています。あなただけ何もなしで、というのは、ほかのお客様に示しがつきません。」

ここで、彼女が、自分は子供じゃないから、そんなことを教えられる筋合いはない、と、自分の経歴や年齢、宗教などをつらつら並べ、いかに彼女ができた人間かを話し始めた。

私「そんな複雑なもんじゃないですよ。老若男女、どんな方にもシンプルに同じことをリクエストしているだけですよ。」
女「じゃぁ、何がほしいの?私の電話番号?」
私「いえ、お電話番号をいただいても仕方がありません。何もほしいものはないですよ。ただ、おトイレをお貸しするのは、あん庵のお客様ということを理解していただきたいのです。」
そこで、電話がかかってくる(防犯カメラを除いていて、尋常じゃないと察知した旦那から)。
私「もう、行っていいですよ。あなたのような方がいるので、今後トイレを借りたいという人たちを無下に断らなくてはならなくなるのです。」
女「だったら、私がここでおもらししたほうがよかったというの?」
私「あなたのトイレの使用は、お断りするべきでしたね。ニッコリ」

ムッとしながら去る彼女。

その30分後、まったく別のお客さんの注文を作っているときに、またそそくさと彼女が戻ってきて、カウンターに50p置きながら、「そこのキャッシュコンバーター(質屋?)で、一部始終話をしたら、そこの店員がこの金を持って行けとくれた。」と言いながら、そそくさと店から出ようとする。
私も訳が分からなくなって、とっさに「ありがとう!」と、彼女の背中に向かっていったけど、頭の?マークが消えない。

ま、その50pは、チップとしてチップ壺に入れられましたが、とんでもない労力と気力の消耗…。この精も根も尽き果てた感は…。

もしね、彼女が少しでも「ありがとう」と言いながら本当に現金の持ち合わせがないのかの確認さえすれば、「いいですよー。今度また食べに来てくださいね。」で終わった話だったのに。現に、以前何かが買えるほどの現金のお持ち合わせがなくって、それでもかばんやポケットの中で見つけた小銭(数十ペンス)をチップ壺に入れてくれるお客さんもいました。それでOKなのです。
要は気持ちなのです。

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とにかく、この事件により、過去3年間どのお客様に求められても拒否し続けてきたカードマシンの導入を心に決めたのでした。
ま、カフェを開けた当時は私一人でやっていたので、カードマシーンの操作時間がかかりすぎるのが原因で導入を拒否していたのだけど、今は常時2人で働いているし、コンタクトレスという時間のかからないカードマシーンも使用できるようになったからね。

だーかーらー。
今後、現金の持ち合わせがないから、トイレが借りられないと思わなくてもいいですよー。(手数料かかりますが)カードでお買い物の支払いOKになります。www

まぢですよ。真剣ですよ。
カードマシーンの使用は、のちにこちらでお知らせします。
とりあえず、慣れるまでちょっと今までより時間がかかるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

さ、いつカードマシーンが届くかな♪






2 件のコメント:

  1. お互い様かな。ルールをしっかり守る日本人は融通効かないって感じが伝わってくるし、その女性もベラベラとくだらないことまくしたてたからねぇ

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  2. 匿名様 これって融通効かなって言うの?当然の権利でしょうが。アンアンはしっかりルールを守るいいお店でございます。ご意見あればどうぞ。

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